歴代のロシア皇帝の中で最長在位を誇り、最も領土を拡大するという輝かしい功績を残した最強の女帝・エカテリーナ2世。しかし一方で、多くの愛人が存在し、夫の死後、皇位に就いたため「王冠をかぶった娼婦」、「夫殺しの王位簒奪者」とも呼ばれる。そんな彼女の波乱に満ちた生涯を、豪華絢爛なロマノフ王朝に潜む愛欲と権勢、策謀とともに描いた歴史ドラマ。
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「王冠をかぶった娼婦」と呼ばれたロシア最強女帝
エカテリーナ
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厳冬のロシア、粗末な馬車で荒野を急ぐ女性がいた。まだ幼さの残るフレデリーケ(のちのエカテリーナ)だ。プロイセンの小国に育った貧しい貴族の娘であるが、彼女が母とともにロシアを旅するのには、重大な理由があった。ロシアを支配する女帝・エリザヴェータの決断により、次期王位継承者の立場にあるフョードロヴィチの后候補となったからである。夢と野望に満ちたフレデリーケは、ロシアに到着するなりロシア語の勉強に励み、エリザヴェータ謁見の合格を目指した。彼女は持前の賢さを活かし、機智に富んだ会話で、権力者の心に食いこみ、やがてエリザヴェータ謁見の合格を果たす。しかし、そこで待ち受けていたのは、愛の無いフョードロヴィチの態度やフレデリーケとの結婚に反対する宮廷に渦巻く暗殺計画であった…。